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最高裁判所第三小法廷 昭和25年(あ)3396号 判決 1952年6月24日

主文

本件上告を棄却する。

理由

弁護人高橋隆二の上告趣意(後記)について。

論旨引用の大審院判例(昭和八年(れ)六七五号、同年七月八日判決)は、人を殺害した上死体を全裸体となし、頚部及び左右上下肢を順次切断し、胴体を雑木林の裡に、頭部を渓流中に隠匿するが如きは、殺人罪の外に死体損壊遺棄罪を構成するとの趣旨であって、本件の如く、人を殺害した上、一旦死体を埋没遺棄し、数月後更にこれを発掘して損壊した如き場合に適切でない。かかる場合は死体損壊罪と同遺棄罪との二罪を構成するものと認むべきであるから論旨は採用できない。

また記録を精査しても刑訴四一一条を適用すべきものと認められない。

よって同四〇八条により主文のとおり判決する。

この判決は、裁判官全員一致の意見である。

(裁判長裁判官 井上 登 裁判官 島 保 裁判官 河村又介 裁判官 小林俊三 裁判官 本村善太郎)

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